先週の説教から一言

「新しく生きよ」創世記19:26、エフェソ4:17-24

「ロトの妻は後ろを振り向いたので、塩の柱になった。」

御使いが命じるのです。「後ろを振り返ってはならない」と。それは「新しく生きよ」とのメッセージでもあります。

わたしたちはなかなか過去から自由になれません。その過去には、わたしたちの心の傷があります。それは傷つけられたという意味での重荷であり、また犯した過ちからくる良心の痛みです。また誘惑に弱いわたしたちのアキレス腱(弱点)があります。そういう意味では、わたしたちのマイナスと数えられる課題は多くあると言えます。それらの一つ一つの芽を摘もうとすれば、それだけで膨大なエネルギーを費やし、疲れ果ててしまうことでしょう。あるいは、自分のマイナスの課題を消し去ろうとすれば自分自身の存在を消さなくてはならないということになるかもしれません。

しかし、わたしたちが、主イエス・キリストに向きあい、そこにある素晴らしい救いを自分のものとして受け取るならば、過去のマイナスを一掃し、心軽くされ、新しい歩みが導かれます。

聖書は、そして主なる神はわたしたちに言います。マイナスを数えることを止め、プラスを数えなさい。神の祝福を信じてプラス思考で生き、良いところを伸ばしなさい、と。

個人的な話になりますが、私は高校までサッカーをしていました。センターフォワードとして攻撃的な役割を担い、またキャプテンも努めました。先人から学んだこと。それは「攻撃は最大の防御」です。マイナスのことを考え、起こることの可能性を消極的に判断し、守ることばかり専心しますと、全体の士気が落ちてきます。守りは大事ですが、消極的になると委縮します。キリスト教会は今まさに、そのような委縮と硬直化を起こしているように思えます。これは教会のことだけではありません。わたしたちの生き方です。主にあって大胆に前進しましょう。